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ナノ粒子分野の第一人者が語る、あわとり練太郎

2014/08/24

インタビュー

ナノ粒子分野の第一人者が語る、あわとり練太郎

今回は、粉体分野の第一人者であり、あわとり練太郎とのお付き合いも長い、東京農工大学大学院の神谷教授へのインタビューレポートです。

神谷教授は、世界各国を飛び回るお忙しい身でありながら、我々の取材に2時間近くもお付き合いいただきました。研究の内容や、現場であわとり練太郎をどのように 使われているかなど、大変貴重なお話を伺いました。

1.流行に先駆けてナノテクノロジー研究に着手

28年前に博士号を取得した頃、恩師から「これからは『ナノ粒子』と『高温での粉体の付着』である」との教えを受け、上記のテーマに早期から取り組んできました。ナノテクノロジーは、2001年に米国のクリントン政権が国家的戦略研究目標に掲げる前から研究しておりましたし、高温の微粒子付着は、石炭やバイオマスを使って発電する際、高温の灰の付着現象が起こり技術的障害となることが実際に明らかになり、継続的に企業からの共同研究の申し出があります。PM2.5の研究も10年以上前から行っていて、ブームになる前に研究を開始する重要性を感じています。

2.20年前から、あわとり練太郎を使用

あわとり練太郎を最初に知ったのは20年位前でした。MX-201という機種が販売開始された直後だったと思いますが、ある企業の方から紹介していただいたのがきっかけで導入しました。実験室レベルで少量の試料を混練・脱泡する装置として優れた能力があったのがポイントでした。当時はセラミックスに微量成分を添加してスラリーを作製する際のプレミックス用途や有機溶媒にぬれ性の悪い粒子をなじませる際の予備的な表面改質にも使っていました。

3.「とりあえず混ぜてみる」と気軽に使えるのが良いところ

最近は主に、ポリマーコンポジット作製のため微粒子を溶媒に分散させる目的や、リチウムイオン電池の電極材スラリー調製の際などに使用しています。乾式での微粒子のプレミックスにも有効でした。今まで様々な実験に使用してきたので全部は覚えてないくらいですが、「とりあえず混ぜてみる」という感じで気軽に使えるのが練太郎の良いところですね。操作が簡便で、使い方を余程間違えないと失敗しない(笑)。
短時間で処理できるのも魅力です。安定したサスペンション(懸濁液)や混合物を作るのに非常に有効な装置だと思います。つい数ヶ月前に、長年使ったMX-201に替えて最新モデルのARE-310を購入したところです。

4.3Dプリンターへの応用も

最近の主な研究テーマは、表面修飾等による微粒子分散のメカニズムの解明にあり、微粒子、ナノ粒子を自在に分散・凝集させられるかが第一の課題です。
又、分散させた後、塗付や成型手法の開発や機構の解明にも取り組み、特に、セラミックス微粒子を使った3Dプリンターへの応用も考えています。

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【インタビューを終えて】
現在、東京農工大学大学院・生物システム応用科学府は、社会人博士課程での再教育に力を入れており、多くの企業などからの受け入れ実績があります。修士・博士一貫制のリーディング大学院プログラムにも採択され、同学府では、全国に先駆けて一貫制博士課程の来年度設置が決まりました。神谷教授は学府長として、その活動にも多忙なご様子です。また、同大学の工学部は、修士課程までの女性比率が日本の国立大学で一番高いというのも特長だそうですが、今後、女性博士課程比率も上げていきたいとのことでした。

本日はお話を伺わせて頂き、ありがとうございました。今後とも練太郎を宜しくお願いします。


神谷秀博 先生
東京農工大学大学院・工学研究院 教授
大学院・生物システム応用科学府(BASE)学府長 工学博士

東京農工大学生物システム応用科学府
神谷研究室

◆経歴
1981年 名古屋大学工学部化学工学科卒業
1983年 名古屋大学大学院工学研究科前期課程化学工学専攻 博士前期課程修了
1986年 名古屋大学大学院工学研究科後期課程化学工学専攻 博士後期課程修了
1986年 名古屋工業大学助手
1986年 日本学術振興会 特別研究員
1989年 名古屋大学助手
1993年 東京農工大学助教授
1995年 東京農工大学大学院生物システム応用科学研究科助教授

◆受賞学術賞
化学工学会研究賞 (2006)
微粒子工学の体系的基盤研究に関する業績により日本粉体工学情報センター学術奨励賞(IP奨励賞) (2001)
(公財)鉄鋼環境基金助成研究成果表彰 鉄鋼技術賞 (2011/06)
国際粉体工業展賞 (2005)
日本機械学会・産業化学機械部門・貢献表彰 (2001)
永井化学技術財団永井奨励賞 (1991)
2010JSCM Most Accessed Review Award (2011/02)

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