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「実験結果の再現性の良さが分散ナノ太郎(PR-1)採用の一番の決め手」ユーザーインタビュー

2018/09/03

インタビュー

「実験結果の再現性の良さが分散ナノ太郎(PR-1)採用の一番の決め手」ユーザーインタビュー

中嶋先生の研究内容について教えてください。

CNTに関する基礎/応用研究を2000年から継続して行っています。
中嶋研究室では、CNTを可溶化する多彩な分子を分子設計し、可溶化を通してCNTを機能化するのが目的です。単層CNT(SWNT)は金属型と半導体型の混合物であり、その巻き方についても特徴があり、可溶化を行うことでこれらの混合物から金属型SWNTと半導体型SWNTを分離することができます。

CNTを可溶化する方法としては、界面活性剤や高分子(ポリマー)を使う手法がありますが、これらは分散後、除去するのが難しいことが知られています。一方、中嶋研究室で設計した可溶化剤では、分散されたCNTから簡単にそれらの可溶化剤を除去することができます。ゆくゆくは効率的なCNT可溶化剤として多くの人に使用されていくことを検討しているところです。

カーボンナノチューブ可溶化の世界
※The figure shows the world of “soluble carbon nanotubes”
(出典:九州大学 グローバルCOEプログラム 未来分子システム科学/中嶋直敏 教授)

CNTの分散について教えてください。

CNTには大きく2種類あり、マルチウォールの多層タイプ(多層カーボンナノチューブ;MWNT)とシングルウォールの単層のタイプ(単層カーボンナノチューブ;SWNT)があります。マルチウォールは安価ですが、複合材としての評価に蛍光(フォトルミネッセンス;PL)分光を用いることが出来ません。それに対してSWNTについてはPLスペクトル、および吸収スペクトルで可溶化能/可溶化構造を定量的に議論出来るため、基礎研究では主にSWNTを、また応用研究ではMWNTを使用しています。また、分散は可溶化剤の種類により大きく影響を受けます。このようにCNTでは、その種類等により、また可溶化剤の種類により、適切な可溶化条件を設定することが重要です。
また、一般にCNTの純度が高いものは、構造欠陥が少なく分散が難しいですが、純度が低くなってくるほど分散が容易になる傾向にあります。また、直径が長いCNTの分散が求められることもあります。CNTの純度、長さにより分散のしやすさが異なるため、分散ではこれらに注意を払う必要があります。

CNTの海外での状況はいかがですか。

アメリカ、ヨーロッパ諸国、中国、台湾、韓国など世界各国でCNTの基礎/応用研究が、今も活発に展開されています。
またグラフェンにノーベル賞が与えられた後は、グラフェンおよび関連の層状ナノ物質研究に大きな予算がつくようになり、研究が加速しています。

先生には分散ナノ太郎PR-1をご使用いただいていますが、採用の決め手について教えてください。

CNTは通常、凝集しており、それらをボールミルなどで激しく粉砕するとCNTにダメージを与えてしまいます。また、プローブ型超音波分散でも同様にCNTはダメージを受けます。ダメージを与えずに分散するには、バス型超音波分散が一番望ましいですが、超音波振動子とターゲットの位置によってCNTの分散に差がでる(定量性がない)ことがわかっています。

一方、PR-1では毎回同じサンプル位置で回転しながら超音波処理ができるため、分散の再現性が非常に良い結果が得られました。実験結果の再現性の良さが本装置採用の一番の決め手となりました。また、この装置ではバスの水温を一定温度以下にすることができるため、可溶化条件を一定にできるという点でも実験では望ましいと思います。超音波の実験は非常に繊細で、少し条件(たとえばバスの水量)が変わるだけで実験結果に影響があります。これらを人力でやると実験担当者による差も生まれ、データのばらつきにつながります。基礎研究では特にデータのばらつきを極力なくすことが大事になります。

大学では、まず普通のバス型超音波装置を使用し、バス型で可溶化できない場合にプローブ型超音波装置を使用します。PR-1はCNT可溶化量(状態)を定量的に議論する時に用いられています。

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