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「混ぜてみました」 生卵編

「混ぜてみました」 生卵編

久しぶりに「混ぜてみました」シリーズをお届けします。
今回はあわとり練太郎 ARE-310を使って「生卵」を混ぜてみました。
割った卵ではなく殻つきのままですので、厳密には「生卵を回してみました」でしょうか・・・。

「黄身返し卵」に挑戦

「家庭でもできる実験ネタ」として時に話題になる、「黄身返し卵」をご存知ですか。

黄身返し卵とは?
これがあわとり練太郎でもできるのか?! やってみました。

まずは準備です。

生卵が割れないように、アダプターがあったほうがいいのでは?と、ゆで卵専用ケースを用意してみました。山登りやお弁当にゆで卵を持参する際に使われる容器です。
セットしたところ上部に少し隙間ができてしまっていたので、気泡緩衝材を入れて隙間を埋めました。(写真①、②)
ゆで卵ケース

しかし、このままでは練太郎に入れられませんので、あわとり練太郎ARV-50LED用に試作したアダプターにケースを入れてみました。このために作られたアダプターなのかと思うほど、サイズもぴったりです。(写真③、④)

アダプターにぴったり

黄身返し卵作りを解説している動画を見ると、卵を回す回数はただいたい60rpmくらいでしょうか。
そこで、まずは一番低い回転数の400rpm、30 secからスタートました。
試しに割ってみると変化なし…1000rpm、30 secも試しましたが黄身はそのままでした。
もっと回転数を上げてみようと2000rpm、30 secと1500rpm、30 secでは殻が割れてしまいました。
大きな力がかかる、あわとり練太郎のパワーはさすがに卵ケースの対応想定外ですよね……

アダプターの中身

卵を割らないために・・・

卵の殻が割れてしまっては、黄身返し卵どころか茹でるところまでもたどり着きません…。
まずは卵の殻をセロハンテープで補強することからスタート。殻全体が覆われるようにセロハンテープを巻きつけます。さらに気泡緩衝材をぐるぐると巻きつけて容器にセットしました。
割れないものが何個かは出てきましたが、卵が容器の下部に引っ張られて、緩衝材の隙間を滑って、容器の壁に当たると殻が割れてしまうことがわかりました。
まさに、重いものは下に、軽いものは上にというあわとり練太郎の動作第一段階です。

次に、下に引っ張られてぶつかりやすくなる300ml容器の底にはスポンジ状の断熱材をセットし、卵は容器いっぱいになるサイズまで気泡緩衝材でぐるぐる巻きにして容器に押し込みました。
容器の中で気泡緩衝材でいっぱいになっているこの方法なら、安定して卵が割れないことがわかりました。

気泡緩衝材を入れたところ

2000rpmで回転させ、そしてゆで卵へ・・・

1500rpmでは卵の反転は見られなかったので、回転数は2000rpmで撹拌、攪拌時間を段階的に増やしました。
全部で9個の卵を攪拌しました。
ひびが入らず、ゆで工程に進めたのは、3番、5番、6番、8番、9番の卵でした。
卵を茹でているところ

割れずに撹拌に成功した卵を早速ゆでてみました。
卵の状況は以下の通りです。

3番の卵
3番:普通の反転していないゆで卵でした。

5番の卵
5番:見事に反転!のように見えたものの、切ってみると白身がまだらになっていました。

6番の卵
6番:こちらはほぼ反転!

8番の卵
9番の卵
8番、9番:攪拌時間は長いのですが、残念ならが反転せず普通のゆで卵でした。
10番は、撹拌しないで普通に茹でただけの卵です。
10番の卵

実験結果 1回目(回転数は2000rpm)

卵番号 設置向き 撹拌時間 撹拌後の状態 ゆで卵の状態
1番 タテ 60sec 割れ ×
2番 ヨコ 60sec ひび ×
3番 ヨコ 30sec+30sec 成功→ゆで卵へ 反転なし
4番 ヨコ 30sec ひび割れ ×
5番 ヨコ 30sec+30sec+30sec+30sec 成功→ゆで卵へ 反転
6番 ヨコ 120sec+60sec 成功→ゆで卵へ 反転
7番 ヨコ 120sec+120sec 割れ ×
8番 ヨコ 120sec+120sec 成功→ゆで卵へ 反転なし
9番 ヨコ 120sec+120sec+60sec 成功→ゆで卵へ 反転なし
10番 撹拌なし。普通のゆで卵へ 反転なし

5番、6番はほぼ反転卵成功と言ってもいいのではないでしょうか? 殻をむいて黄色い卵が出てきた時、切ってみて白い中身があった時は思わず笑みが浮かびました。

追実験(食感比較)

たくさんのゆで卵ができたので、社内に配り美味しくいただきました。後日、見た目が普通に見える卵でも、味が普通のものと違う気がするという意見が出たので、1週間後、食感を確認するために追実験を行いました。
卵を容器にセットする手順もバッチリ会得し、2回目は割れゼロで残っていた生卵全て無事に攪拌終了。

今回は、卵に光をあてると反転していないものは白く光り、反転していると光が通らなくなるという情報をネットで見つけ試してみました。とても便利で、前回の8、9番でも試したかったです。黄身返し卵作成を失敗したくない方は是非お試しください。

卵にLEDを当てたところ
攪拌なしの卵(左)、120sec攪拌した卵(中)、180sec攪拌した卵
(3番以降は全て、2番と同じ光らない状態になりました。)

実験結果2回目(回転数は2000rpm)

卵番号 設置向き 撹拌時間 ゆで卵の状態
1番 ヨコ 120sec 反転なし
2番 ヨコ 180sec 全部黄色に
3番 ヨコ 180sec+60sec 全部黄色に
4番 ヨコ 180sec+120sec 全部黄色に
5番 ヨコ 180sec+180sec 全部黄色に
6番 ヨコ 120sec+60sec 全部黄色に

今回は1番は反転しない卵、2番以降は全て黄色くなってしまい、黄身返し卵は0という結果になりました。
中身が全て黄色になった卵

食べ比べてみました!

攪拌なしのゆで卵と攪拌したゆで卵の食べ比べをした感想をまとめてみました。

撹拌時間が短く、反転しなかった卵

・白身も黄身も固い
・ギュッと詰まった感じがする
・水分の抜けたチーズのよう
・弾力がある
・黄身の部分が羊羹のようで、白身は若干固い

個人の感覚ですが、反転のない卵も攪拌することで、違いを感じる感想が出ました。

反転もしくは全体が薄い黄色になった卵

・持った感じが見た目より固い
・色がついただけで全体が白身みたい
・黄身の味はほんのわずかしかしない
・何とも言えない味・・・食感は白身で黄身の味もほのかにする
・砂糖が入れば固いプリンのようになるはず
・粉っぽさがないゆで卵という感じがする
・プルプルしていて舌触りが面白い
・ほぼ白身の味がする

反転卵の見た目は面白いのですが、味の方は若干不評な意見が多く出たように思います。

実験を終えて

実はストッキングを使う方法を見たときは、遠心力で卵の黄身が殻の方に動くのではないか? あわとり練太郎の複雑な攪拌の動きでは反転卵はできず、全部が黄色い卵になってしまうのでは? と考えてしました。しかし、1回目の5番、6番は多少いびつながらも反転したものができました。

卵の構造

卵は白身と黄身でできていることは皆さんご存知だと思いますが、その構造はさらに細分化されます。白身は外水様卵白、内水様卵白、濃厚卵白、カラザ層に分けられます。生卵をかき混ぜた時にドロっと残るのが濃厚卵白です。
卵の黄身は卵黄膜に覆われています。黄身返し卵は卵黄膜が破れ、中の卵黄液が水様卵白と混ざり、その状態でゆでると、先に黄身の混ざった水様卵白部分が固まり、比重の重い濃厚卵白が中心に残ることで、反転した状態になるようです。

1回目の反転した5番、6番は卵黄膜が撹拌により破けて、黄身の混ざった水様卵白部分と濃厚卵白の2層にうまく混ざったと考えられます。
また、攪拌中に殻が割れないようになるべく新鮮で殻が硬そうな卵を選びました。そのため、攪拌時間が長かったのに黄身返し卵にならなかった8番、9番は卵黄膜も新鮮で破けなかったと考えます。
2回目の卵は1回目の卵より1週間がたち、鮮度が落ちて濃厚卵白が水様化したため、濃厚卵白が中心に残らず、2番以降全部が黄色いゆで卵になってしまったのだと考えられます。卵黄膜も日が経つにつれてハリを失います。

開けるまで分からない、食べるまで分からない卵たち

殻も卵黄膜も卵の新鮮さや、鶏の年齢などによっても強度が違うなど、生卵は個体差があるものなので、なかなか思うようにはいかないことを思い知らされました。
今回はおもしろ半分の実験で30〜180 secの単位で攪拌時間を設定しましたが、あわとり練太郎は1secの単位で攪拌時間の設定ができます。撹拌時間が短く、反転しなかった卵についての感想は微妙なところもありましたが、仮に「美味しいので、再現したい!」となれば1secの単位で卵黄膜を破らずに攪拌するというレシピも出来るような可能性を感じました。

いつも食べるゆで卵も、少しの工夫で別の楽しみ方ができます。
殻を破ったときに黄色い卵が出てきたら不思議な感覚になります。
高速に回す以外にも卵黄膜を破って反転卵を作る方法があるようです。
ぜひ、この夏休みの自由研究にお試しください!

※今回の実験で使用したあわとり練太郎は食品の攪拌等に使用している専用のものです。研究用途などで材料を混ぜている練太郎での卵の撹拌とご試食はお控えください。

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