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「私が作っています」あわとり練太郎の大型機

2017/11/22

インタビュー

「私が作っています」あわとり練太郎の大型機

あわとり練太郎をはじめとするシンキー製品は、企画、設計から生産、検査、出荷と、お客様のお手元に届くまでに様々なステップを経ています。特に製造工程では高品質な製品づくりを目指して、提携工場との連携を取りながら日々真摯な姿勢で取り組んでいます。
今回、あわとり練太郎の大型機(ARV-5000、ARV-3000TWIN、ARV-10kTWIN)ならびに大型充填機(ARC-600TWIN)の製造・組立・検査を行っている新潟県長岡市の工場を訪ね、製品の最終工程の責任者の織田貴文に製品づくりについてインタビューを行いました。

1.この工場では主にどのような製品を製造しているのでしょうか。

大型機ラインナップ
 
ここでは、あわとり練太郎の大型機の製造・組立・検査を行っています。旋盤、フライス盤、研削盤など、大型金属加工機器を多数導入しています。その多くがCNC(Computerized Numerical Control)搭載ですが、当工場メンバーのほとんどが、ソフトを作るプログラマーと機械を扱うオペレーターの両方の役割を担える、非常に技術力のあるプロフェッショナルです。いろいろと機械化されている時代ですが、そこでもなお、熟練の技というのは必要とされますね。もちろん、手作業で実施する工程もみな高い技術力を持っています。部品の一点一点もここで製造しています。すべて内製化しているので、コスト面でのメリットもありますし、何よりも管理がしっかり行き届くところがいい点です。
あわとり練太郎の大型機はここから日本、世界に出荷されていきます。ヨーロッパ向けのCE機もこちらで製造しています。
 
シャフト
※ARC-600TWINのシャフト部分:お客様の目に触れることがない部分ですが、こういった部品も工場内で製作しています。
 
フライス前のARV-3000TWINの回転体
※フライス前のARV-3000TWINの回転体:一つ150kgありますが、加工後は30kgになります。

2.こちらでは設計されたものを製品化していくという大きな役割を担っていますが、何か難しさを感じたことはありますか?

あわとり練太郎ARV-3000TWINは一号機の試作段階から携わってきました。その試作機から数えると約20年になるでしょうか。その経験から、一番大事なのは設計担当者とのコミュニケーションだと感じます。
彼らが図面を描く一つ手前の段階で、どれだけの話し合いができるかが大きなファクターになると考えています。図面を描くより先に、どのような材料を使うのか、という話までしています。コミュニケーションを密にすることで、お互いの理解を高めていくことができますし、一見遠回りかもしれませんが、結果的にはそのほうが失敗もなく効率的です。これは、どのような仕事にも言えることかもしれませんね。
 
大型機の内部

3.工場の責任者としてどのように仕事に向き合っていますか。

当たり前のことかもしれませんが、同僚や部下には良かったことは褒め、ダメなときは叱ります。とてもシンプルです。
自身のことでいうと、やると決めた仕事は、きっちりとやるのが当たり前と考えています。仕事は出来て当たり前。自分が身を置いた場ではどんなことも粛々とこなす、これに尽きます。昔は少人数で運営していたので、板金から回ってきたものをボール盤で穴開けをしては、吹いて磨き、吹付塗装やバリ取りもしました。塗装が乾くと組み立てて・・・トラックでお客様への納品もしました。環境的に慣らされたということもあるのでしょうけど、やるべきことはやり抜きました。

ただ、もともとこういう性分ではありませんした。子供の頃から根気がなく、よく注意されていました。これを克服するために、プラモデル作りを始めました。最初はごく簡単なものから始め、中学生になる頃には80センチもある大作を作るようになり、次第に接着剤がはみだしたりすると腹が立ったり、バリを取ったり。構造のことなどが理解できるようになったのはこの経験が影響しているのかもしれないですね。

4.大型機の組立てにおいて、こだわっているところはどのようなことですか。

この機械に限ったことではありませんが、基本的に機械の組み立てとは「ボルトを締める」ことです。ボルトの締め忘れはしないことです。あわとり練太郎に関しては、回転体に400Gの力がかかりますので、ボルトが飛んだら大変です。

そして、部品の出来具合は必ずチェックし、組む段階でおかしいなと感じたら絶対に先に進めることはしません。

検査工程にも気を配ります。検査後にメッキ処理をするものもあります。部品によっては、そのことでサイズが変わるものあります。それが打ち込みの部品であれば、組み立てにどのくらいの力をかけるべきかをしっかりと見なければなりません。どんな細かなこともおろそかにはできません。

あと、これは工場全体に言えることですが、整理整頓は絶対に必要なことだと考え、日頃から細心の注意を払っています。事故はほんのちょっとしたことで起きるものと考えています。事故が起きそうなときに「はっ」としませんか。この「はっ」とすること自体が事故だと思うのです。足元のコード一つが転倒や大きな事故につながることがあってはなりません。

作業の手元

5.最後に、あわとり練太郎 大型機をご利用中のお客様へのメッセージをお願いします。

あわとり練太郎は、「製品」であり「機械」そのものですが、自分の気持ちを込めて作っています。生産に追われる日々を送り、機械の取扱いまで気にする時間はないかもしれませんが、丁寧にご使用ください。なぜならば故障してしまうような使い方をすることにより、生産が止まることもあり、ひいては修理にお金もかかります。
製品を大事に使ってもらいたいという気持ちは、作り手の願いでもあります。
是非、その先でこの機械を使って作られた製品を、お金を払って買う方がいらっしゃることを思いながら使っていただければと思います。

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