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超音波ひとすじ40年!「曲がる超音波プローブ」のジャパンプローブ様に聞く

2018/11/28

インタビュー

超音波ひとすじ40年!「曲がる超音波プローブ」のジャパンプローブ様に聞く

「物を壊さずに内部を見たい」多くのメーカーや検査機関にとって、製品の性能向上や検査では、超音波プローブが欠かせない機器の一つとなっています。
今回は、ものづくりの分野で多くの賞を受賞し、画期的な製品づくりをされているジャパンプローブ株式会社(横浜市南区)の皆さまに伺いました。

ジャパンプローブ社について教えてください

大橋様:弊社は1979年に設立された「超音波一筋」の会社で、来年8月で40周年を迎えます。当初から工業用プローブ、原子力発電設備プローブ等開発・製造販売していましたが、現社長に事業が継承されてからは「研究開発型企業」として更なる成長を遂げてきました。
超音波検査・計測技術のキーデバイスであるプローブ、パルサ・レシーバ及び先進的な超音波検査・計測システムの研究開発・製造・販売を行っており、先端材料、航空宇宙、自動車、電気・電子部品、建築・土木構造物、海洋、流体、生体・医療など実に様々な業界で利用していただいています。

受賞歴もあるという御社の製品について、少し詳しく教えてください

最近では神奈川県の「産業Navi大賞」で2011年度にNAUT(ノート)、2017年度には曲探(きょくたん)・柔探(じゅうたん)という製品がそれぞれ大賞と優秀賞をいただきました。
NAUT(ノート)は空中超音波を利用したシステムです。通常超音波は、何らかの媒体の振動によって伝わるものなのですが、このシステムでは空気を媒体にしている点が特長です。
空気は音響インピーダンスの関係で超音波が伝わりにくい特性がありますが、このシステムは超音波を空中から出して空中で受け、検査測定を可能としました。
特にバッテリーのように、水につけて検査できないようなものを見たいときに役立ちます。例えばリチウムイオン電池の品質検査などです。リチウムイオン電池のセルを透過で見るとリチウムの析出や空気層などの不均一な物性を見ることできます。

曲探(きょくたん)・柔探(じゅうたん)は、湾曲凸凹のある工業製品(複合材料や金属、樹脂など)や、形が変わりやすく柔らかい人体にもフィットする超音波プローブです。振動子、整合層、ダンパー材による独自の三層構造がカギで、広帯域かつ高感度の超音波検査が可能です。超音波特性の面で検査難度の高い被検体へも適用できます。これまでも曲がったタイプのプローブはありましたが、決まったR形状で、専用のアレイプローブ(リジットタイプ)を作る必要があるのに対して、曲探はある程度の自由度で検査ができます。
また薄い形状ですが、残響音が少ない点で大変優れています。

トロフィーや賞状
※社内にはトロフィーや賞状が、所狭しと飾られています!

曲がるプローブは、もともとユーザー様から「(曲面を計測するために)曲がるプローブができないか」とご依頼があって作り始めたのがきっかけです。最初は性能度外視で曲がればよいというものでしたが、研究を重ねた結果、それを既存のプローブと同等もしくはそれ以上の性能にすることができました。1年程かかってようやく製品化できました。
曲がるバッキング材は、無理だろうという感じで、みなさん作られていなかったのですね。

「曲探」の開発には、どのようなご苦労がありましたか

平野様:超音波に関しては、この会社に入社してから初めて携わりました。もう10年になりますが、日々の実務の中でいろいろと学びながらやってきました。
曲探は、アレイプローブの中でも曲がるタイプのものですが、薄い本体内の残響音(反射波)を抑えないと表面直下の傷を探せません。

曲探(きょくたん)
※これが話題の曲がる超音波プローブ「曲探」。ネーミングも秀逸です!

この独自構造を作り出すのに一番苦労しました。ダンパー材として樹脂を混ぜて振動子の後ろを覆うのですが、ひたすらいろいろな方法を繰り返し試して、柔らかく吸音性が良くなる配合を探りました。
これには必要な数値、比重と音速を掛け合わせた値(音響インピーダンス)が重要になってきます。数値を測定して管理しますが、配合して硬化した後にそれを延々と測定する。その繰り返しですね。過去の結果は、データベース化しているので、こういう配合でこのくらいの値になっているから、今度はこのくらいだろうということが、目安で分かるようになってきました。最近は時間もずいぶん短縮できるようになりました。

ご苦労の末の「産業Navi大賞」ものづくり部門の優秀賞ですね

そうですね。ただ、他部署の方と連携しながら作り上げた製品ですので、社内の連携の良さが何よりの要因だと思います。良いものを作っても、商品として機器や装置に組み込んでも、使い物にならないということも多々あります。私がやっていることは、製品づくりのごく一部です。現場の人と相談し、現場の人が使いやすいものにすることを第一に考え、皆で協力しています。

また、仕事の一環としていろいろなことにチャレンジさせていただけることは一番ありがたいことだと感じています。今独り占めの状態で使っている練太郎(ARE-500)の購入も、二つ返事でOKしていただけましたし、上司も協力的です。そういったことができる環境ですね、うちの会社は。一応は結果も出ていますので、精神的にも今のところは楽なところもあります。(笑)

インタビューに応じてくださった3名の方々
※写真左:平野様、中央:大橋様、右:岩田様

それと、人から教わることももちろん大事ですが、自分が実感しないと知識が身につかないので、とにかくやってみるということが重要だと思います。
プローブ自体の性能も、今の状況で満足していると向上していきません。新しいものの性能を、より向上させて行こうと常々思いながら仕事をしたいです。日々向上です。

3台の練太郎は、全て同じ部門で使われているのですか

岩田様:一番大きなARE- 500は、ダンパー材の撹拌で使っています。材料が重いので小型では収まりません。重量の関係でこれを使っています。
小型機(AR-100とARV-310)は、また別の部門で樹脂のみの撹拌に使っています。アレイプローブは振動子前の整合層では気泡がないように均一な樹脂を使わなければならないので、最初は大気圧タイプ(AR-100)を使っていたのですが、真空に引くタイプのミキサー(ARV-310)を使用するようになりました。以前は樹脂が硬化する工程で気泡の発生がありましたが、真空タイプを使うことで、その気泡がなくなりました。

単純に真空を引こうとすると、泡がバーっと上がって溢れ出すので、まとまった量をあまり作れませんよね。真空のミキサーは回しながら真空に引くので溢れないため、それが可能です。
導入前は、撹拌工程の手撹拌で時間が掛かる上に、脱泡(真空)工程でもさらに時間がかかりましたから本当に大変でした。
最初にデモをした時、油粘土に染料を入れて混ぜるのを見て衝撃を受けました。機械でできるこということ自体が頭になかったので、ただ回すだけでここまでできることが信じられませんでした。

プローブは樹脂の塊ですし、当社製品は多品種少量なので、練太郎の使用頻度は高いですよ。特に真空タイプのものは、一日中ひっきりなしに使っています。プローブを作っている社員は、全員一日一回は使っていると思います。おかげさまで製品品質も安定しています。これがなければ、はじまらないですね。

あわとり練太郎ARV-310
※練太郎を発見!フル稼働なのに、とてもきれいにお使いいただいています。

最後に、今後の展望をお聞かせください

大橋様:40周年を迎えるにあたり、隣地に新社屋を建築中です。本社と研究開発機能をこちらに移し、現社屋に製造エリアを広げて更なる拡販をしていきたいと思います。

ジャパンプローブ様 新家屋模型
※新家屋の模型を見せていただきました。とても立派な建物ですね。

ビジネスの展開としては、工業分野に加えて今後は医療分野への展開も目指しています。
既に曲探は、大学の先生からもお声がけをいただき「頸動脈や乳がんの検査に応用できそうだね」、「人体にフィットするね」など、実験を進めていただいています。
実は、内閣府のImPACTにも光超音波の受信用プローブに我々の製品が採用されていて、臨床研究の段階に入っています。医療分野への進出にはハードルがあるとは思いますが、知識を学びつつ世の中の役に立つ製品を作っていけたらよいと思っています。

他にも、レアアースの深海探査する無人探査機にもジャパンプローブ製のものが使われるなど、ますます多くの分野に活用の場が広がっているように感じます。
今後は、一般工業用プローブ、医療用プローブ、システムの3本柱でいければと考えています。


<ジャパンプローブ株式会社様について>
ジャパンプローブ株式会社(http://www.jp-probe.com/
代表取締役社長 小倉 幸夫
所在地:232-0033 神奈川県横浜市南区中村町1-1-14 JPビル
TEL:045-242-0531

◆事業内容
超音波検査・計測によるソリューション事業
 - 超音波プローブ・付属品
 - パルサレシーバ
 - NAUT・システム
 - 受託試験・研究

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